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日本帰国者向けセミナー

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先週の土曜日、2018年1月12日、日本通運さん主催で日本へ帰国者のためのセミナーでスピーカーをさせていただきました。内容は、それぞれの分野で不動産売買、引っ越し、税務で、私は税務を担当させていただきました。会場には約60名の方がこれら、まだ応募があったようですが、会場に入りきらないということで、お断りまでしたそうです。

最近の傾向では、アメリカに長年いる方が、引退後に帰国するという方が多くなっています。理由としては、医療や車での生活などがあるようです。

私のセミナーの内容は、帰国後の税務、海外資産開示、相続・贈与の3つを話させていただきました。

帰国後の税務は、税法上の居住者もしくは非居住者によって、アメリカでの申告内容が変わってきます。

まず、居住者(米国市民権保持者もしくは永住権保持者)は、アメリカ国外に住んでていても申告の義務が続きます。ただ、メリットとしては、居住者でしか受けられない控除などもあります。例えば、居住者であれば、一定条件を満たせば自宅の売却益を最大で50万ドルまで非課税にすることが可能です。市民権もしくは永住権を破棄して、帰国されると、非居住者になります。そうなるとアメリカ源泉(アメリカで発生した所得)がある場合のみ申告義務があります。例えば賃貸物件をアメリカ国内に保有した状態で帰国される場合は、家賃収入はアメリカで申告義務が発生します。

次に、居住者でいる場合は、アメリカ当局に毎年アメリカ国外の海外資産開示が必要になります。条件は、税法上の居住者でアメリカ国外に合計で$10,000以上金融資産を保有している場合は申告が必要です。これはあくまで開示申告で課税の対象にはなりません。ただし、毎年の申告をもれてしまった場合は、高額な罰金の対象になりますので、お気を付けください。このルール自体は、何年も前からあるのですが、当局の取り締まりがここ数年厳しくなっているようです。今後はもっと厳しくなる傾向がありますので、もし、申告が漏れているや申告をしていないのであれば、是非、ご相談ください。

相続・贈与ですが、居住者もしくは非居住者によって控除額が変わります。まずは、居住者と非居住者の定義が今までの話と変わってきます。大きな違いは永住権を持って日本に住む場合は、非居住者として扱われます。居住者の場合は、相続の非課税枠が約11ミリオンあるのに対し、非居住者になった際は、約6万ドルと大きく変わってきますので、相続・贈与対策が帰国するのであれば、必ず必要になります。

上記のことより、条件などによって税金の考え方が大きく変わってきますので、帰国されようと考えている場合は、早め早めの対策が必要になってきます。

 

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