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2020年10月31日

日本の賃貸収入

お客様からのお問い合わせが多かったご質問を IIO News Accounting Tax!にてご紹介していきたいと思います。

本日のご質問は、こちらです!

Q: 日本にある家を人に貸しています。気を付けることはありますか?

A: 賃貸用の物件をお持ちの場合は、一番気を付けないといけないのは、アメリカで税務上居住者になると日本での賃貸物件の収入もアメリカで課税の対象となることです。

日本でも確定申告や納税の必要な可能性があるため、日本のルールも確認しておきましょう。確定申告のため、遠く離れているとなかなか集めるのが困難な収入や経費を証明するための控えはきちんと保管しておくべきです。

アメリカでは、賃貸用の物件を維持するのに、通常かかる必要経費であれば、ほぼすべてのものが控除可能です。例えば、借り手を探すための広告費用、物件のクリーニング費用、保険、管理費、家のローンに発生する利息、備品、固定資産税、光熱費、減価償却費等です。また、賃貸物件に関連するのであれば、かかった旅費や、交通費、修繕費なども控除できます。

経費の中で一番重要なのは、減価償却です。なぜならば、大きな買い物のため金額も大きく税金の有無を大きく左右する可能性があるからです。ただし、購入した金額が全て減価償却の対象になるのではありません。土地と建物に正しく分けて、建物のみが一定の期間に渡り減価償却することができます。アパートやマンションの一室を購入しても土地と建物に分ける必要があります。

建物以外にも、購入時に支払った経費の一部は資産とみなされ、建物と同じ期間にて減価償却をします。また、減価償却の始まりは、購入した日ではなく、厳密には賃貸として活動を始めた日になります。そして、減価償却の期間はアメリカの物件と日本の物件で期間が違うため注意しましょう。

また、アメリカでは、相続をした日本の物件の価格は、日本の相続税で申告した物件の金額と違うことがあります。減価償却の対象となる金額、土地と建物の割り当て、そして減価償却の期間は、損をしないように専門家へ確認して行うのがベストです。更に、この減価償却は売却時に大事な役目をするため、最初からきちんと計算するのが望ましいでしょう。

もちろん賃貸物件から、利益が出ることが望ましいですが、収入よりも経費の方がかかってしまう年もあるかと思います。そのような場合にはロスを申告できますが、毎年ロスが取れる上限は決まっています。いくらでもロスを取る事ができてしまうと、節税対策として賃貸物件を使用する場合があるからです。尚、賃貸のプロとして収入を得ている場合と、副収入として得ている場合は、ロスの取れ方も変わってきます。

ご自身で賃貸の収支や減価償却を計算する事も可能だとは思いますが、申告漏れによる損や間違いなどを防ぐためにも、必要な書類を準備して、専門家のアドバイスを受けることをお勧めいたします。

本日のQ&Aは、お役に立ちましたでしょうか?あくまでも一般的なアドバイスとなりますので、さらに詳しいアドバイスが必要な方はぜひ個別相談を受け付けております!

その他ご質問や取り上げてほしいトピックなどございましたらお気軽にお問い合わせください!

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