退職プランの引き出し (Required Minimum Distribution :RMD)
Q: 退職プランを引き出さないとペナルティーがあると聞きました。詳しく教えてください。
A: 401(k)をはじめとする退職プランに入れたお金は、59.5歳より前に引き出すとペナルティーがあります。だからといって、退職プランに入っているお金をキープし続けることはできません。大半の人は70.5歳に達したら、最低限の金額を引き出すようIRS(内国歳入庁)で義務付けられており、これをRMD(Required Minimum Distributions)と言います。
RMDを怠ると、引き出すべき最低限の額と引き出し額の差額の半分をペナルティーとして科せられます。
最低限の金額の計算方法は、口座残高と年齢によって割り出され、相続した退職プランもRMDの対象となります。どちらも計算方法は少し複雑ですが、IRSから計算方法の説明がありますし、大抵は預けている金融機関が金額を教えてくれますので活用しましょう。
複数の退職プランを持っている場合、最低額を引き出していれば、どのプランから引き出しても問題ありません。また、今年と来年分をまとめて一緒に引き出しても、来年分の引き出し扱いになりません。毎年、最低額を引き出す必要があります。
RMDによって引き出したお金は、種類によっては、所得税の対象になります。年金や配当金など、その他の収入と合わせて、いくらぐらい税金が発生するのか把握しておきましょう。なお、Roth IRAには一部例外があり、口座の持ち主が亡くなるまで引き出さなくてもペナルティーは科せられません。
RMDの金額を事前に知っておけば、不必要なペナルティーの支払いを防げますし、リタイア後の収入を予測でき、将来のプランニングをしやすくなります。将来のお金のプランを立てたい方は弊社までご相談ください。